七月十二日(火)・終わりを決めて書こう
        お題:おれたちの戦いは始まったばかりだ!
作者:畦道




 今日はやけに欠席者が多い。
 体調不良に家庭の用事、特に多かったのが学級の用事での欠席だった。
 そんなわけでその日の部活は、十数人の部員中、仲良し四人プラス一人、計五人での活動となった。なんと、先生も最初のほうに顔を出して、「ケガするなよ」みたいなことを言って去って行ってしまった。
 その日に部活に出席したのは、文化祭の役員にはならなかった連中だった。

 とりあえず、体育系の部活だったおれたちは、筋トレをすることにした。
 初めのうちはみんな真面目にやってたけれども、それは二十分も続かなかった。おれたちは、たわいのない雑談を始め、その輪から外れた一人は、十分くらいは真面目に筋トレを続けたが、そのうち明らかに苛立ちのオーラをまとい、さらにすると、そのオーラと共に姿をくらました。そのことにおれたちが気付いたとき、またそのことをネタに、雑談を楽しむのだった。

 さて、結構な無駄な時間が経ち、そろそろ帰ろうかという感じになった。
「筋トレの器具の片付けジャンケンで二人決めね?」
 とおれは言った。
 そして、いざジャンケン!
 一人一人が無意味なおまじないのようなことをして深呼吸。
 一瞬の沈黙のあと、おれは音頭をとった。
「最初はグー」
ここで無意味なタメ。そして気合を入れて
「ジャンケンポン!!」
おれはグー、右隣のやつもグー、あとの二人は・・・・・・パーだと?
 そして勝者二人は帰ろうとする。効果はないと分かりながらおれは叫ぶように言った。
「待て! 三回勝負だ! おれたちのたたかいははじまったばかりだ!」

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